2010年4月16日金曜日

花の浮木の亀山や

「都の西と聞こえつる 嵯峨野の寺に参りつつ
四方の景色を眺むれば」
謡曲『百萬』の舞台であります、嵯峨釈迦堂こと
「五台山 清凉寺」へお参りに行ってきました。



山が近いからか、このところの冷え込みのせいか、
まだ桜が咲き残っていました。


石の仏さまに花のかざし。
なんだか、かわいい感じがします。


こちらが本堂です。「毘首羯摩(びしゅかつま)が作りし
赤栴檀(しゃくせんだん)の尊容」と謡われるお釈迦さまの
お像が安置されています。残念ながら堂内は撮影禁止。
さりながら、平日の夕方ではあり、雨降りではありで、
他に参拝客はおられず、間近でゆっくりと拝ませて頂きました。


本堂正面に掲げられた扁額。
「栴檀瑞像」と読めますが、正しいでしょうか。


境内の石碑です。「あみだ 母みた母みた」とあります。
こちらの大念仏会の折に唱えられる文句の言葉だそうです。

念仏中興の祖、円覚上人がこの地で説法をされた時、
大衆の中に生き別れの母親を見出して、思わず
「母見た 母見た」と叫ばれたのが起こりという言い伝えが
あるそうです。そのお母さんの名が「百萬」で、
円覚上人の幼名が「十萬」だという話もあるとか。
私は「般若波羅蜜多」の「はらみた」が転訛したのではと
思ったのですが、さて如何でしょうか。


旧暦〔弥生三日 三月節清明〕

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